[PR]子育てママさんへ:3年毎に15万円うけとれる保険?

教育研修基礎理論−分類整理 畑 彩土

 

マクレーランドの達成欲求・親和欲求・パワー欲求


3つの欲求の内容

<達成欲求>

人は誰もが様々なことを成し遂げたいという欲求をもっている。しかしこの動機の強さには個人差があり、高い欲求をもつ人は、
@個人的な進歩に最大の関心があるため、何事も自分の手でやることを望み、
A中程度のリスクを好み
B自分が行ったことの結果について迅速なフィードバックを欲しがる。

<親和欲求>

他者との交友関係を作り上げることについて極めて積極的な人と、そうでない人がいる。強い親和欲求をもつ人は、他者からよく見てもらいたい、好かれたいという願望が強く、心理的な緊張状況には一人では耐えられなくなる傾向がある。

<パワー動機>

他者から働きかけられるよりも、他者をコントロール下におきたい、強くかつ有力な存在でありたいと願う個人の欲求を意味する。マクレーランドの研究上の関心は、このパワー欲求に向けられている。                                            


マクレーランドの達成欲求・親和欲求・パワー欲求理論−1976年

                                              
その1:達成動機が強くてもすぐれた管理者になれる保証はない
 

 達成欲求の強い人は何事につけ、“自分でやる”ことに最大の喜びを感じる。しかし、大規模かつ複雑な組織の中て゜は、管理者が課題解決に必要なすべてのことを一人で行うことなど、まず不可能である。また行う必要もない。そのために職務上の役割が分化しているのである。管理の基本はむしろ「組織目標の達成に必要な事柄を他人(部下など)にやらせる」ことである点を考えると、何事も自分でやらねば気がすまず、仕事の結果について即時のフィードバックを求める高達成欲求の人が管理者に向くという保証はないのである。達成欲求のみが強すぎる人は、仕事のできない部下が一人でもいるとイライラして我慢できなくなってしまい、何かにつけ部下に八つ当たりすることになりやすい。

その2:親和欲求の強い人は管理者になれない  

 
管理者は、種々の規則その他の適用するにあたり、すべての部下に公平でなければならない。容易に例外をつくるとか、ある特定個人の要求を別扱いするとかすれば、職場全体の規律と秩序が崩壊するからである。ところが、親和欲求の強い、すなわち、他者(ことに部下)からよく思ってもらいたい、好かれたいという強い願望を持ちすぎている管理者は、ある特定個人の個人的な要杞憂をきちんと断りきれず、つい“この位ならよかろう”“今回限り”という形で受け入れてしまうことになりやすい。これが後々、他の人達の不公平感をつのらせる原因となる。このようなわけで、良好な人間関係を第一義と考える親和欲求だけが強い人は管理者に向いていない。換言すれば、他人から嫌われることに恐々としている人は、すぐれた管理者にはなれない。

その3:すぐれた管理者になるには、パワー欲求が強くなければならない  

 
管理という仕事の基礎は、“人を動かす”ことであるから、何事につけ自分自身でよくやる人よりも、他者に対して効果的な影響力を持ちうる人の方が管理者にふさわしいことは容易に理解できる。ただし、パワー欲求といっても、それは自分の恣意的な願望や欲求を実現するための力の拡大、強化ではなく、ひとえに組織や職場の目標の実現、あるいは他者の利益に資するようなパワーの発揮を意味している。すなわち傍若無人かつ私利私欲の個人的なパワーの発揮ではなく、あくまで利他的かつ抑制や自己統制の効いたパワーの発揮が、すぐれた管理者になるには求められるのである。このようなパワーを、マクレーランドは「社会化されたパワー」と名づけている。

   

 マクレーランドは、ある会社のセールス部門の管理者の中から、「親和型管理者」(親和欲求がパワー欲求より強く、パワーの抑制は強い)、「私的パワー型管理者」(親和欲求よりパワー欲求が強く、パワーの抑制は弱い)、そして「組織志向パワー型管理者」(親和欲求よりパワー欲求が強く、パワーの抑制も強い)という3つのタイプの管理者を選び出し、これらの各タイプの管理者のもとで働く部下従業員たちの間で、“責任感の自覚”“仕事上の役割”“チ―ム精神“がどのように違っているかを調べた。
その結果、部下従業員の責任感の自覚、役割の自覚そしてチーム精神いずれについても、「組織志向パワー型管理者」のもとで最高、「親和型管理者」のもとで最低となっている。親和欲求の強い管理者は、一般的にいって公平な手続きをとりえないことが多い。この手続きの軽視が、部下の士気を低め、責任感をうすめ、組織における自分の役割が何であるかをわからなくしてしまうことになるだろう。また、抑制的パワー(社会化されたパワー)の有無も、部下のモラール、ことに仕事上の役割自覚と密接に関係していることもみてとれる。


マクレーランドのプロフィル  McClelland  David Clarence

アメリカの心理学者。1917年生まれ。

エール大学で学位取得、コネチカット女子大学、ウェズレイアン大学などで教えた後、1956年からハーバード大学教授となる。

長年にわたり、達成動機に関する研究を組織的に展開し、達成動機の測定法の開発、それを用いた達成動機の個人差と規定因の解明、社会的繁栄と達成動機との関係の比較文化的・歴史的考察などを行い、注目すべき業績を挙げている。


TOP

[プロフィール][最近の研修担当][研修プログラミング][教育研修論] 

[教育誌への寄稿][畑彩土小品集][リンク集]


[PR]三井住友海上きらめき生命:医療保険のご案内と資料請求はこちらから