教育研修基礎理論−分類整理 畑 彩土
マクレーランドの達成欲求・親和欲求・パワー欲求
3つの欲求の内容
<達成欲求>
<親和欲求>
他者との交友関係を作り上げることについて極めて積極的な人と、そうでない人がいる。強い親和欲求をもつ人は、他者からよく見てもらいたい、好かれたいという願望が強く、心理的な緊張状況には一人では耐えられなくなる傾向がある。
<パワー動機>
他者から働きかけられるよりも、他者をコントロール下におきたい、強くかつ有力な存在でありたいと願う個人の欲求を意味する。マクレーランドの研究上の関心は、このパワー欲求に向けられている。
マクレーランドの達成欲求・親和欲求・パワー欲求理論−1976年
その1:達成動機が強くてもすぐれた管理者になれる保証はない
達成欲求の強い人は何事につけ、“自分でやる”ことに最大の喜びを感じる。しかし、大規模かつ複雑な組織の中て゜は、管理者が課題解決に必要なすべてのことを一人で行うことなど、まず不可能である。また行う必要もない。そのために職務上の役割が分化しているのである。管理の基本はむしろ「組織目標の達成に必要な事柄を他人(部下など)にやらせる」ことである点を考えると、何事も自分でやらねば気がすまず、仕事の結果について即時のフィードバックを求める高達成欲求の人が管理者に向くという保証はないのである。達成欲求のみが強すぎる人は、仕事のできない部下が一人でもいるとイライラして我慢できなくなってしまい、何かにつけ部下に八つ当たりすることになりやすい。
マクレーランドは、ある会社のセールス部門の管理者の中から、「親和型管理者」(親和欲求がパワー欲求より強く、パワーの抑制は強い)、「私的パワー型管理者」(親和欲求よりパワー欲求が強く、パワーの抑制は弱い)、そして「組織志向パワー型管理者」(親和欲求よりパワー欲求が強く、パワーの抑制も強い)という3つのタイプの管理者を選び出し、これらの各タイプの管理者のもとで働く部下従業員たちの間で、“責任感の自覚”“仕事上の役割”“チ―ム精神“がどのように違っているかを調べた。
アメリカの心理学者。1917年生まれ。
エール大学で学位取得、コネチカット女子大学、ウェズレイアン大学などで教えた後、1956年からハーバード大学教授となる。長年にわたり、達成動機に関する研究を組織的に展開し、達成動機の測定法の開発、それを用いた達成動機の個人差と規定因の解明、社会的繁栄と達成動機との関係の比較文化的・歴史的考察などを行い、注目すべき業績を挙げている。