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教育研修基礎理論−分類整理 畑 彩土

ジョハリの窓



 自分で自分を分析するときに注意しなければならないことが1つあります。

 自己評価では、自分は”非常によくやっている”つもりでも、他人からはそうは見えない、という具合に、”つもりの自分”と”ハタ目の自分”との間にズレやギャップが生じやすいことです。
人間は、だれでも漠然とながらも、”自分とはこういう人間である”というイメージを持っています。これを「自我像」と言います。そして、だれでも自惚れもあれば、引け目もあり、これがとかく他人の見る目と自我像の間にズレを生じさせる原因になっています。
  自惚れは、他人の目からすれば、単なる思い上がりにすぎず、引け目は思いすごしにすぎないことが少なくありません。人間には、このような自己防衛的な心理的メカニズムが働くので、どうしても自我像(自己概念)には盲点ができて、自己評価は歪んだものになりやすくなります。これが人間の成長を妨げていると言えるのです。

  これを説明する適当な方法として、「ジョハリの窓」があげられます。この名前は、ジョーとハリーという2人の提唱者の名前を合成してつけられたものです。 ジョハリの窓の考え方によれば、人間の心には、【図1】のような4つの領域があると言います。

Aの「開いた窓」
自分にも他人にもわかっていて、自然にのびのびとふるまえる領域。

Bの「隠した窓」
自分ではわかっているが、他人には押し隠している領域。
他人との関係も不自然なものになりやすい。

Cの「見えない窓」
他人からは丸見えだが、本人自身が気づいていない領域。
知らぬは本人ばかり、というわけで、他人との間にズレや行き違いを生じる原因となりやすい。

Dの「暗い窓」
自分にも他人にもわからない無意識の領域。未知の可能性を秘めた部分であり、人間が成長する上での源泉ともなりうる重要なもの。
【図1】
 
   
   この4つの窓のうち、開いた窓を上下左右に大きく広げて、暗い窓を小さくすることが自己洞察であり、成長のキッカケになります。 そのためには、仲間の援助が必要です。自己啓発は相互啓発の中で行われやすいのです。

  次に、【図2】を説明します。

■タテにA→Bへと窓を広げるためには、自分の気持ちを率直に話すことが必要です。

■ヨコにA→Cへと窓を広げるためには仲間からの率直な指摘を謙虚に聞くことが必要であり、仲間の方も気づいたことや感じたことを率直に伝えてあげることが大切です。

 

【図2】

  たとえば、「自分はわがままな人間だと思っていたけれど、意外と他人に対する温かい思いやりの気持ちをもっている」「自分は気の小さい臆病な性格だとばかり思いこんでいたけれども、けっこう負けん気もあり、芯の強さも持ち合わせていたのだ」と、隠れていた自分に気づいたりします。
  このような自己洞察(自己への気づき)が、人間を飛躍的に成長させていく原動力となるのです。
   


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